原発性アルドステロン症

甲状腺イラスト

高血圧の大半ははっきりとした原因がわからない本態性高血圧ですが、10%~15%は原因がわかる二次性高血圧です。その中でも多くを占める原発性アルドステロン症は副腎(腎臓の頭側にある小さな臓器)の良性腫瘍や過形成により副腎で作られるホルモンの一つであるアルドステロンが過剰になることが原因の病気です。

 アルドステロンはナトリウムを体の中に貯め込みカリウムを体外に出す働きをします。生き物がかつて海から陸上に進出した際にナトリウムを体内にとどめるために発達した機能ともいえますが、血管の中にナトリウムが増えると水分も増加するため血圧が高くなります。

さらに、アルドステロンが直接的に脳出血・脳梗塞、心筋梗塞・心肥大、不整脈、腎不全などに関連することもわかってきており、普通の高血圧よりも注意が必要となります。

 高血圧の薬の一部はアルドステロンの濃度に影響を与えるため原発性アルドステロン症の疑いがある場合は内服を始める前に確認しておくことが望ましいです(服用開始後はいったん内服を中止して検査する必要があります)。副腎は左右の2カ所に存在しますが、どちらかから腫瘍によるアルドステロン分泌の過剰が確認されれば手術で切除することもあります。

 検査としては分泌調整メカニズムに関わるホルモンを複数測定するほか、負荷試験といって内服薬を服用後に採血する検査方法があります。簡単な負荷試験までは当院でも実施可能ですが、手術を視野に入れた精密検査は入院して行う必要があるので提携病院に依頼します。