糖尿病の診断で行うブドウ糖負荷試験の検査薬をスタッフで試飲してみました。薬といっても75Gのブドウ糖が含まれるサイダーですのでジュースを飲むような感じですね。検査専用のお薬なので病院などでは検査室に保管されていたりして目にする機会は少ないかもしれません。大学時代に学生さんに見せたところ瓶のジュース自体普段見ることがないと言われて世代を感じたのを覚えています(子どもの頃は瓶のジュースは特別な時に飲むものというイメージですね)。
ブドウ糖負荷試験はお腹をすかせた(血糖が一番低いタイミング)ところに一定の糖を摂取することで糖の処理能力をみることができます。妊娠糖尿病や初期の糖尿病の病態として食後一過性高血糖があり、これを正しく評価するために本検査が実施されます。この一過性高血糖は「スパイク高血糖・隠れ高血糖」などと報道されたことでよく知られるようになりました。
一過性高血糖のあとで逆に低血糖になることがあり反応性低血糖と呼ばれます。血糖を下げるインスリンの分泌反応が遅いことが原因となります。ブドウ糖負荷試験の際にインスリンも測定することでその方のインスリン分泌の量や反応スピードなどの体質もわかります。